「救恤之王」の版間の差分

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2026年9月7日 (月) 08:31時点における最新版

救恤之王(ラグエル)は、ヴェルグリンドがかつて所有していた究極能力である。「施し」を本質とし、対象に与える効果やエネルギーを増幅することで、支援にも攻撃にも転用できる。[1]

救恤之王
読み らぐえる
外国語表記 Raguel
種別 究極能力
系統 天使系
美徳系
過去の所有者 ヴェルダナーヴァ
ヴェルグリンド
創造者 ヴェルダナーヴァ
付与者 ヴェルダナーヴァ
進化後 炎神之王クトゥグア
状態 進化により消失
初登場 書籍:第15巻
備考 第15巻で「誓約之王ウリエル」の残滓と統合
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概要[編集 | ソースを編集]

ヴェルダナーヴァが創造した天使系究極能力の一つで、妹であるヴェルグリンドへ与えられた。[2]

本質は「施し」、すなわち支援と効果の増大。対象へ与えた効果を際限なく増幅でき、適切に使えば身体能力や攻撃力を強化する支援となる一方、過剰に与えれば対象自身のエネルギーを暴走させ、破壊へ転じさせることもできる。書籍第15巻では、最終的に「全てのエネルギーを自在に操作する権能」と説明されている。[1]

「加速」を本質とするヴェルグリンド自身の力とは極めて相性がよく、両者を併用することで、熱量・運動量・生命活動まで強制的に加速させる凶悪な攻撃を成立させている。

獲得・進化[編集 | ソースを編集]

世界を創造した後、ヴェルダナーヴァは複数の天使系究極能力を創造した。その中で「忍耐之王(ガブリエル)」をヴェルザードへ、「救恤之王」をヴェルグリンドへ与えた。[2]

以後、救恤之王は長くヴェルグリンドの中核を成す能力となり、彼女自身が持つ「加速」と組み合わせて発展していった。

しかし天使系究極能力には「正義之王(ミカエル)」へ通じる支配経路が存在する。東の帝国との決戦では、この経路を通じた「天使長の支配(アルティメットドミニオン)」によってヴェルグリンドも影響を受けていた。[1]

リムル=テンペストに解放された後、シエルは救恤之王へ通じる支配経路を遮断。さらに、リムルの「誓約之王(ウリエル)」のうち不要となった残滓を統合し、新たな究極能力「炎神之王(クトゥグア)」へ進化させた。[1]

なお、炎神之王へ統合されたのは「誓約之王」そのものではない。その本質はすでに「豊穣之王(シュブ・ニグラト)」へ継承されており、救恤之王へ渡されたのは残された能力情報である。

能力[編集 | ソースを編集]

権能[編集 | ソースを編集]

施し・支援
「救恤之王」の本質。対象へ与える効果を増幅し、そのエネルギーを自在に操作する。[1]
適度に作用させれば対象を強化する支援となるが、増幅量に実質的な上限がないため、過剰に作用させれば逆に対象へ致命的な負荷を与えられる。
加速破壊促進
あらゆる事象を加速させ、破壊効果を増大させる究極の権能。[1]
攻撃へ付与すれば対象内部の魔力やエネルギーを暴走させることができ、単純な炎熱を無効化できる相手にも有効となる。
生命活動そのものにも干渉するため、肉体を持たない精神生命体であっても完全には無視できない。

性質・制約[編集 | ソースを編集]

救恤之王は「熱を操る能力」そのものではなく、エネルギーや効果を増幅する能力である。

ヴェルグリンドが「灼熱竜」であることから炎熱系能力のように見えるが、作中では熱量だけでなく運動量や生命活動も増幅している。熱・速度・破壊力という形で表れるのは、ヴェルグリンド自身が持つ「加速」と組み合わせているためである。[1]

そのため、救恤之王による「支援」とヴェルグリンド固有の「加速」は区別する必要がある。両者を同時に自身へ作用させることで、ヴェルグリンドは物理法則上の限界に迫る速度を実現していた。

また、ヴェルグリンドが使用する「並列存在」も非常に重要な権能だが、書籍第15巻では救恤之王の構成権能として明示されていない。したがって、本記事では救恤之王固有の権能としては扱わない。[注 1]

使用例[編集 | ソースを編集]

灼熱吐息バーニングブレス
ヴェルドラ=テンペストとの戦いでは「加速破壊促進」を付与して使用した。[1]
通常なら「炎熱無効」で防げるヴェルドラも、魔力そのものを暴走させる効果を見抜いて回避を選択している。
灼熱の抱擁バーニングエンブレイス
対象を「真紅の檻(カーディナルケージ)」へ閉じ込め、救恤之王によって運動量と熱量を際限なく増幅する技。[1]
適度な支援なら身体能力の向上となる力を過剰に与え、自ら生み出す熱によって対象自身を焼き尽くす。竜種でさえ捕らえれば決着するとヴェルグリンドが確信するほどの必殺技だった。
灼熱竜覇加速励起カーディナルアクセラレーション
ヴェルグリンドの全権能を込めた最強奥義。[1]
救恤之王の「支援」と自身の「加速」を最大限に利用し、ヴェルグリンド自身を超高速の攻撃体へ変える。元来はヴェルザードとの決戦を想定して編み出された切り札で、「灼熱の抱擁」をも上回る。
リムル=テンペストとの戦いでは亜光速にまで加速し、軌道を変えながら突撃する攻撃として使用した。

所有者[編集 | ソースを編集]

ヴェルダナーヴァ
「救恤之王」を創造した存在。後に妹のヴェルグリンドへ与えた。[2]
ヴェルグリンド
竜種の一柱「灼熱竜」。
自身の「加速」と救恤之王の「支援」を組み合わせ、極端な速度と破壊力を実現していた。
書籍第15巻で「誓約之王」の残滓と統合され「炎神之王(クトゥグア)」へ進化したため、現在は所有していない。[1]

進化・派生関係[編集 | ソースを編集]

区分 能力 備考
進化前 ヴェルダナーヴァが創造した天使系究極能力
統合元
本能力 救恤之王 ヴェルダナーヴァからヴェルグリンドへ与えられた
進化後 炎神之王クトゥグア 第15巻で「誓約之王ウリエル」の残滓と統合
派生

余談[編集 | ソースを編集]

  • 「ラグエル(Raguel)」は『エノク書』などに登場する天使で、七大天使の一柱として数えられることがある。特に、天上の秩序を乱した者を監督・処罰する存在として描かれ、後世では正義や公正、調和と結び付けられている。
  • 一方で、伝承上のラグエルが「施し」や「救恤」を司る天使とされているわけではない。そのため「ラグエル」という天使名は美徳系究極能力の命名体系に由来し、「救恤」という漢字名は能力の「施し・支援」という性質を表したものと考えるのが自然である。
  • 伏瀬がWeb版完結後に公開した「スキル一覧」にも「救恤之王」はヴェルグリンドの究極能力として掲載されているが、そこでは「光熱支配・空間支配・多重結界」と推測されている。[3][注 2]

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. 現行の「能力(スキル)の一覧」では救恤之王の権能として「並列存在」が記載されているが、書籍第15巻で明示される救恤之王の本質・権能とは分けて整理するのが適切である。
  2. 同記事では伏瀬自身が、読者作成の一覧を転用したもので自身の考えと相違する可能性がある旨を記している。また書籍第15巻では救恤之王の性質がより具体的に描写されているため、本記事では書籍版の描写を優先する。

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第15巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2019年10月3日。ISBN 978-4-89637-923-5
  2. 2.0 2.1 2.2 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第18巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2021年4月8日。ISBN 978-4-86716-122-7
  3. スキル一覧”.小説家になろう.HinaProject Inc..2026-09-05閲覧。

関連項目[編集 | ソースを編集]

外部リンク[編集 | ソースを編集]

  • スキル一覧”.小説家になろう.HinaProject Inc..2026-09-05閲覧。

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