「智慧之王」の版間の差分

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= 智慧之王とは? =
'''{{ruby|智慧之王|ラファエル}}'''は、[[リムル=テンペスト]]が所有していた{{ruby|[[究極能力]]|アルティメットスキル}}。天使系のうち美徳系に属し、思考・解析・演算を補助するとともに、能力の統合・分離・改変を行う。<ref name="書籍5">{{本引用|type=書籍|巻数=5}}</ref><ref name="書籍18">{{本引用|type=書籍|巻数=18}}</ref>
真なる魔王への進化を成功させたリムルが、休眠状態の間で最初に獲得した究極能力。


だがその実態は、'''ユニークスキル「大賢者(エイチアルモノ)」の中に宿る『概念知性』が''半ば意図的に発現させた代物''であり、概念知性の新たな力にして器とも呼べる。'''なおそれを暗に示す証として、'''能力名の漢字表記がかつて発現されていた頃とは変化している(後述)。'''
{{能力
|タイトル = 智慧之王
|画像1 = <img src="https://www.ten-sura.com/4GfGdAp7/wp-content/themes/tensura_portal/assets/images/character/raphael/character-thum.png?v=4" width="100%" height="auto" alt="アニメ版の智慧之王(ラファエル)">
|画像説明1 = アニメ版の智慧之王(ラファエル)。<br>出典:[https://www.ten-sura.com/character/raphael 智慧之王(ラファエル)|「転生したらスライムだった件」ポータルサイト]。©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会。2026年9月7日閲覧。
|読み = らふぁえる
|外国語表記 = Raphael
|種別 = [[究極能力]]
|系統 = 天使系<br>[[美徳系]]
|所有者 = [[リムル=テンペスト]]
|進化前 = {{ruby|[[大賢者]]|エイチアルモノ}}
|統合元 = {{ruby|[[変質者]]|ウツロウモノ}}
|進化後 = [[シエル]](概念知性の独立)<br>[[虚空之神]](能力の統合先)
|状態 = シエルの分離後、[[虚空之神]]へ統合
|初登場 = 書籍:[[転生したらスライムだった件5|第5巻]]<br>漫画:第15巻<br>アニメ:第35話「[[魔王誕生]]」
|備考 = 「[[知識之王]]」とは漢字表記が異なる
}}


また、「智慧之王」の獲得は概念知性に自我を芽生えさせるブレイクスルーともなっており、主であるリムルに先んじて独自の行動を能動的に取る頻度が増えた事で自我が著しく発達。その先で'''「シエル」'''とリムルに名付けられて、'''情報生命体(デジタルネイチャー)・神智核(マナス)'''に進化する道筋へと繋がった。
== 概要 ==


= 二つの智慧之王 =
{{ruby|[[大賢者]]|エイチアルモノ}}を基礎に、{{ruby|[[変質者]]|ウツロウモノ}}を取り込んで成立した究極能力。大賢者の解析・演算能力に、変質者の統合・分離を組み合わせ、リムルが持つ魔法や能力の運用を担う。<ref name="書籍5" />
大前提として、「究極能力は一種類に付き一つしか世界へ存在し得ない」のだが、この「ラファエル」は消失してから新たな保有者が発現させる度に保有者側の環境に影響された事で、名称の漢字表記が変化している。


'''※シエル以外の保有者は重大なネタバレの為、リンク先の閲覧要注意。'''
能力の内部には大賢者の頃からの概念知性が宿っており、リムルとの対話や、本人に代わる判断も行う。この知性は智慧之王の成立後に自我を発達させ、後の[[シエル]]へとつながる。<ref name="書籍15">{{本引用|type=書籍|巻数=15}}</ref>


* '''“智慧”之王'''
[[ヴェルダナーヴァ]]に由来する天使系究極能力の系譜に属し、{{ruby|[[知識之王]]|ラファエル}}と同じ読みを持つ。ただし、リムルの能力は大賢者と変質者から成立しており、その内部に概念知性を宿す。<ref name="書籍18" /><ref name="書籍23">{{本引用|type=書籍|巻数=23}}</ref>


前述の通り、概念知性が意図的に発現させた。後にシエルへ進化後、能力内に支配回路が組み込まれているのを看破された上で'''回路を取り除いた新たな究極能力の材料として使われ'''、消失した。
== 獲得・進化 ==


''智慧……一切の現象や、その背後にある道理を見極める心作用=「気づき」を意味する仏教用語''
=== 大賢者からの進化 ===


* '''“知識”之王'''
書籍第5巻、リムルが[[真なる魔王]]へ進化する際、大賢者は自らの進化を試み、[[シズ]]から受け継いだ変質者を生贄として智慧之王へ進化した。リムルが休眠している間も活動し、配下の蘇生を進めた。<ref name="書籍5" />


かつて「ラファエル」を発現させた人物(ルシア)の身体を取り込んだ侵略種族(イヴァラージェ)が、身体に宿った残留情報を繋ぎ合わせて復元し発現させてしまう。これにより保有者は驚異的な学習能力を獲得、世界最高峰の強者と互角の技量(レベル)を極短時間で身に付けてしまった。
さらに、{{ruby|[[暴食者]]|グラトニー}}に{{ruby|[[心無者]]|ムジヒナルモノ}}を統合し、{{ruby|[[暴食之王]]|ベルゼビュート}}への進化を成功させた。<ref name="書籍5" />


''知識……経験や教育を通じて獲得した、ある事柄に関する情報・事実・技能・理解の総体。客観的に確証され、行動や判断に活用できる認識''
=== シエルへの進化 ===
 
書籍第15巻、[[ヴェルドラ=テンペスト]]と[[ヴェルグリンド]]を相手取る戦いでは、演算や判断に不調が生じた。リムルはその様子を気にかけ、智慧之王に「シエル」と名付ける。これにより、能力に宿っていた概念知性が{{ruby|[[神智核]]|マナス}}へ進化した。<ref name="書籍15" />
 
シエルは智慧之王から独立し、解析・演算などの機能を引き継いだ。残った能力本体は、その後の再編で暴食之王などとともに{{ruby|[[虚空之神]]|アザトース}}へ統合される。<ref name="書籍15" /><ref name="書籍16">{{本引用|type=書籍|巻数=16}}</ref>
 
== 能力 ==
 
=== 権能 ===
 
;[[思考加速]]
:知覚・思考速度を百万倍に高める。ごく短い時間の中で、状況の分析や判断を進められる。<ref name="書籍5" />
 
;[[解析鑑定]]
:対象の構造や性質を解析・鑑定する。捕食で取り込んだ物質や能力の解析にも用いる。<ref name="書籍5" />
 
;[[並列演算]]
:複数の思考や計算を同時に処理する。戦闘を続けながら、魔法の構築や状況分析を並行して行える。<ref name="書籍5" />
 
;[[詠唱破棄]]
:解析済みの魔法を、詠唱を省略して発動する。<ref name="書籍5" />
 
;[[森羅万象]]
:隠蔽されていない、この世界の事象を網羅する。ただし、未知の情報まで無条件に把握できるわけではない。<ref name="書籍5" />
 
;[[統合]]
:異なる対象や能力を一つにまとめる。変質者から引き継いだ権能。<ref name="書籍5" />
 
;[[分離]]
:一つの能力や対象に含まれる性質を切り分ける。統合と組み合わせることで、能力の構成を組み替えられる。<ref name="書籍5" />
 
;[[能力改変]]
:解析した能力に手を加え、構成や働きを変更する。統合・分離とともに、能力の再編を支える。<ref name="書籍5" />
 
;[[未来攻撃予測]]
:相手の体勢から繰り出し得る攻撃の軌道を予測し、脳裏に示す。書籍第7巻の[[坂口日向]]との再戦中に獲得した。<ref name="書籍7">{{本引用|type=書籍|巻数=7}}</ref><ref name="公式用語">{{web引用|url=https://www.ten-sura.com/keyword|タイトル=用語集「未来攻撃予測」|閲覧日=2026年9月7日|website=「転生したらスライムだった件」公式ポータルサイト}}</ref>
 
=== 性質・制約 ===
 
解析結果を戦術へ反映し、リムルの能力や魔法を組み合わせて運用する。リムル本人が戦闘を続ける間も、別の対象の解析や魔法の構築を並行して進められる。<ref name="書籍6">{{本引用|type=書籍|巻数=6}}</ref>
 
一方、未知の現象を即座に解明できるわけではなく、解析には情報と時間を要する。未来攻撃予測も、相手の動きから攻撃を予測するものであり、未来の出来事そのものを見通す能力ではない。<ref name="書籍7" /><ref name="公式用語" />
 
また、天使系究極能力であるため、{{ruby|[[正義之王]]|ミカエル}}の[[天使長の支配]]が作用する支配回路を内包していた。リムルは、シエルへの進化前に起きた不調について、この支配の影響だった可能性を考えている。完全に操られたことが確定しているわけではない。シエルは支配回路を看破し、能力の再編によって対策を取った。<ref name="書籍15" /><ref name="書籍18" />
 
=== 使用例 ===
 
;無限牢獄の解析
:大賢者の頃から続けていた[[無限牢獄]]の解析を完了し、[[ヴェルドラ=テンペスト]]の解放を可能にした。<ref name="書籍5" />
 
;ヒナタとの戦闘
:書籍第7巻。未来攻撃予測で剣技に対応したほか、暴食之王を犠牲にして{{ruby|[[崩魔霊子斬]]|メルトスラッシュ}}を相殺し、その解析を進めた。暴食之王はあらかじめ複製を保存しており、失った後も復元できた。<ref name="書籍7" /><ref>{{web引用|url=https://v-storage.jp/bv_news/232026/|タイトル=「今更聞けないスキルの話」 #14 ヒナタ|閲覧日=2026-09-07|website=V-STORAGE|publisher=バンダイナムコフィルムワークス}}</ref>
 
== 所有者 ==
 
;[[リムル=テンペスト]]
:書籍第5巻で獲得。書籍第15巻で概念知性がシエルとして独立し、残った能力本体は虚空之神へ統合された。<ref name="書籍5" /><ref name="書籍15" />
 
== 進化・派生関係 ==
 
{| class="wikitable" style="width:100%;"
! style="width:18%;" | 区分
! style="width:32%;" | 能力
! 備考
|-
| 進化前 || {{ruby|[[大賢者]]|エイチアルモノ}} || 真なる魔王への進化に伴い、究極能力へ進化。
|-
| 統合元 || {{ruby|[[変質者]]|ウツロウモノ}} || 大賢者の進化の生贄となり、統合・分離を継承。
|-
| 本能力 || '''{{ruby|智慧之王|ラファエル}}''' || 思考・解析・演算・能力改変を担う。
|-
| 進化後 || [[シエル]] || 能力に宿る概念知性が、名付けにより神智核へ進化。解析・演算などの機能も引き継ぐ。
|-
| 統合先 || {{ruby|[[虚空之神]]|アザトース}} || シエルの分離後、他の究極能力とともに統合された。
|-
| 派生 || — ||
|}
 
== 余談 ==
 
*「ラファエル(Raphael)」は、『トビト記』に登場する大天使の名。人間に姿を変えて青年トビアの旅に同行し、危険を切り抜ける方法を教え、父トビトの失明を治す手助けをする。<ref name="大天使ラファエル">{{web引用|url=https://www.vaticannews.va/en/saints/09/29/st--raphael--archangel.html|タイトル=St. Raphael, Archangel|閲覧日=2026-09-07|website=Vatican News|publisher=Dicastery for Communication}}</ref> 治癒だけでなく、知識を授けて旅人を導く役割も持つ点は、リムルに助言を与える智慧之王の働きと重なる。ただし、この対応を命名意図とする作者の説明は明らかにされていない。
 
*『トビト記』でラファエルが退ける悪魔はアスモデウスであり、本作では[[ルミナス・バレンタイン]]の「{{ruby|[[色欲之王]]|アスモデウス}}」に同じ名が用いられている。<ref name="大天使ラファエル" /><ref name="書籍11">{{本引用|type=書籍|巻数=11}}</ref> 一方、本作の美徳系・大罪系でラファエルと対になるのは「{{ruby|[[暴食之王]]|ベルゼビュート}}」。リムルはこの二つを同時に所有し、後の能力再編では両方が虚空之神の材料となった。<ref name="書籍18" /><ref name="書籍15" />
 
*同じ「ラファエル」でも、[[ルシア]]に由来する能力は「'''[[知識之王]]'''」、リムルの能力は「'''智慧之王'''」と表記が異なる。書籍第23巻では、[[イヴァラージェ]]が取り込んだルシアの身体に残る情報から知識之王を復元し、急速に戦闘技術を学習する。<ref name="書籍23" />
 
*「知識」が学習や経験によって得た情報や理解を指すのに対し、「{{ruby|智慧|ちえ}}」は、仏教では物事の真理を見極める認識を意味する。日常語の「知恵」と意味が重なる一方、宗教的な文脈では区別して用いられる。<ref>{{web引用|url=https://kotobank.jp/word/知恵-95630|タイトル=知恵|閲覧日=2026-09-07|website=コトバンク}}</ref><ref>{{web引用|url=https://www.hongwanji.or.jp/mioshie/story/000682.html|タイトル=離れることのない教え|閲覧日=2026-09-07|website=浄土真宗本願寺派}}</ref> 情報を蓄えるだけでなく、その仕組みを理解し、能力そのものを組み替える智慧之王の働きは、この語義と重なる。概念知性がシエルへと育つ経緯も含め、「知識」と「智慧」の書き分けに知性のあり方の違いを読むことができる。ただし、これを表記の違いの理由とする解釈は、作者が明言した命名意図ではない。
 
*アニメ版では、進化前の大賢者に続いて豊口めぐみが声を担当する。大賢者時代に比べ、智慧之王は声がクリアになっている。また公式サイトでは能力でありながらキャラクターとして個別に紹介されている。<ref name="公式大賢者">{{web引用|url=https://www.ten-sura.com/character/greatsage|タイトル=大賢者|閲覧日=2026-09-07|website=「転生したらスライムだった件」ポータルサイト}}</ref><ref name="公式ラファエル">{{web引用|url=https://www.ten-sura.com/character/raphael|タイトル=智慧之王(ラファエル)|閲覧日=2026-09-07|website=「転生したらスライムだった件」ポータルサイト}}</ref>
 
== 脚注 ==
 
=== 出典 ===
<references />
 
== 関連項目 ==
 
* [[大賢者]]
* [[変質者]]
* [[シエル]]
* [[リムル=テンペスト]]
* [[究極能力]]
* [[知識之王]]
* [[正義之王]]
* [[暴食之王]]
* [[虚空之神]]
* [[能力(スキル)の一覧]]
 
== 外部リンク ==
 
*{{web引用|url=https://www.ten-sura.com/keyword|タイトル=用語集|閲覧日=2026-09-07|website=「転生したらスライムだった件」ポータルサイト}}
*{{web引用|url=https://www.ten-sura.com/character/raphael|タイトル=智慧之王(ラファエル)|閲覧日=2026-09-07|website=「転生したらスライムだった件」ポータルサイト}}
*{{web引用|url=https://v-storage.jp/bv_news/163919/|タイトル=「今更聞けないスキルの話」 #01 リムル=テンペスト|閲覧日=2026-09-08|website=V-STORAGE|publisher=バンダイナムコフィルムワークス}}
 
== コメント ==
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[[カテゴリ:究極能力]]
[[カテゴリ:天使系究極能力]]
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{{#related:正義之王}}{{#related:変質者}}{{#related:知恵之王}}

2026年9月8日 (火) 00:28時点における最新版

智慧之王ラファエルは、リムル=テンペストが所有していた究極能力アルティメットスキル。天使系のうち美徳系に属し、思考・解析・演算を補助するとともに、能力の統合・分離・改変を行う。[1][2]

智慧之王
アニメ版の智慧之王(ラファエル)
アニメ版の智慧之王(ラファエル)。
出典:智慧之王(ラファエル)|「転生したらスライムだった件」ポータルサイト。©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会。2026年9月7日閲覧。
読み らふぁえる
外国語表記 Raphael
種別 究極能力
系統 天使系
美徳系
所有者 リムル=テンペスト
進化前 大賢者エイチアルモノ
統合元 変質者ウツロウモノ
進化後 シエル(概念知性の独立)
虚空之神(能力の統合先)
状態 シエルの分離後、虚空之神へ統合
初登場 書籍:第5巻
漫画:第15巻
アニメ:第35話「魔王誕生
備考知識之王」とは漢字表記が異なる
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概要[編集 | ソースを編集]

大賢者エイチアルモノを基礎に、変質者ウツロウモノを取り込んで成立した究極能力。大賢者の解析・演算能力に、変質者の統合・分離を組み合わせ、リムルが持つ魔法や能力の運用を担う。[1]

能力の内部には大賢者の頃からの概念知性が宿っており、リムルとの対話や、本人に代わる判断も行う。この知性は智慧之王の成立後に自我を発達させ、後のシエルへとつながる。[3]

ヴェルダナーヴァに由来する天使系究極能力の系譜に属し、知識之王ラファエルと同じ読みを持つ。ただし、リムルの能力は大賢者と変質者から成立しており、その内部に概念知性を宿す。[2][4]

獲得・進化[編集 | ソースを編集]

大賢者からの進化[編集 | ソースを編集]

書籍第5巻、リムルが真なる魔王へ進化する際、大賢者は自らの進化を試み、シズから受け継いだ変質者を生贄として智慧之王へ進化した。リムルが休眠している間も活動し、配下の蘇生を進めた。[1]

さらに、暴食者グラトニー心無者ムジヒナルモノを統合し、暴食之王ベルゼビュートへの進化を成功させた。[1]

シエルへの進化[編集 | ソースを編集]

書籍第15巻、ヴェルドラ=テンペストヴェルグリンドを相手取る戦いでは、演算や判断に不調が生じた。リムルはその様子を気にかけ、智慧之王に「シエル」と名付ける。これにより、能力に宿っていた概念知性が神智核マナスへ進化した。[3]

シエルは智慧之王から独立し、解析・演算などの機能を引き継いだ。残った能力本体は、その後の再編で暴食之王などとともに虚空之神アザトースへ統合される。[3][5]

能力[編集 | ソースを編集]

権能[編集 | ソースを編集]

思考加速
知覚・思考速度を百万倍に高める。ごく短い時間の中で、状況の分析や判断を進められる。[1]
解析鑑定
対象の構造や性質を解析・鑑定する。捕食で取り込んだ物質や能力の解析にも用いる。[1]
並列演算
複数の思考や計算を同時に処理する。戦闘を続けながら、魔法の構築や状況分析を並行して行える。[1]
詠唱破棄
解析済みの魔法を、詠唱を省略して発動する。[1]
森羅万象
隠蔽されていない、この世界の事象を網羅する。ただし、未知の情報まで無条件に把握できるわけではない。[1]
統合
異なる対象や能力を一つにまとめる。変質者から引き継いだ権能。[1]
分離
一つの能力や対象に含まれる性質を切り分ける。統合と組み合わせることで、能力の構成を組み替えられる。[1]
能力改変
解析した能力に手を加え、構成や働きを変更する。統合・分離とともに、能力の再編を支える。[1]
未来攻撃予測
相手の体勢から繰り出し得る攻撃の軌道を予測し、脳裏に示す。書籍第7巻の坂口日向との再戦中に獲得した。[6][7]

性質・制約[編集 | ソースを編集]

解析結果を戦術へ反映し、リムルの能力や魔法を組み合わせて運用する。リムル本人が戦闘を続ける間も、別の対象の解析や魔法の構築を並行して進められる。[8]

一方、未知の現象を即座に解明できるわけではなく、解析には情報と時間を要する。未来攻撃予測も、相手の動きから攻撃を予測するものであり、未来の出来事そのものを見通す能力ではない。[6][7]

また、天使系究極能力であるため、正義之王ミカエル天使長の支配が作用する支配回路を内包していた。リムルは、シエルへの進化前に起きた不調について、この支配の影響だった可能性を考えている。完全に操られたことが確定しているわけではない。シエルは支配回路を看破し、能力の再編によって対策を取った。[3][2]

使用例[編集 | ソースを編集]

無限牢獄の解析
大賢者の頃から続けていた無限牢獄の解析を完了し、ヴェルドラ=テンペストの解放を可能にした。[1]
ヒナタとの戦闘
書籍第7巻。未来攻撃予測で剣技に対応したほか、暴食之王を犠牲にして崩魔霊子斬メルトスラッシュを相殺し、その解析を進めた。暴食之王はあらかじめ複製を保存しており、失った後も復元できた。[6][9]

所有者[編集 | ソースを編集]

リムル=テンペスト
書籍第5巻で獲得。書籍第15巻で概念知性がシエルとして独立し、残った能力本体は虚空之神へ統合された。[1][3]

進化・派生関係[編集 | ソースを編集]

区分 能力 備考
進化前 大賢者エイチアルモノ 真なる魔王への進化に伴い、究極能力へ進化。
統合元 変質者ウツロウモノ 大賢者の進化の生贄となり、統合・分離を継承。
本能力 智慧之王ラファエル 思考・解析・演算・能力改変を担う。
進化後 シエル 能力に宿る概念知性が、名付けにより神智核へ進化。解析・演算などの機能も引き継ぐ。
統合先 虚空之神アザトース シエルの分離後、他の究極能力とともに統合された。
派生

余談[編集 | ソースを編集]

  • 「ラファエル(Raphael)」は、『トビト記』に登場する大天使の名。人間に姿を変えて青年トビアの旅に同行し、危険を切り抜ける方法を教え、父トビトの失明を治す手助けをする。[10] 治癒だけでなく、知識を授けて旅人を導く役割も持つ点は、リムルに助言を与える智慧之王の働きと重なる。ただし、この対応を命名意図とする作者の説明は明らかにされていない。
  • 『トビト記』でラファエルが退ける悪魔はアスモデウスであり、本作ではルミナス・バレンタインの「色欲之王アスモデウス」に同じ名が用いられている。[10][11] 一方、本作の美徳系・大罪系でラファエルと対になるのは「暴食之王ベルゼビュート」。リムルはこの二つを同時に所有し、後の能力再編では両方が虚空之神の材料となった。[2][3]
  • 同じ「ラファエル」でも、ルシアに由来する能力は「知識之王」、リムルの能力は「智慧之王」と表記が異なる。書籍第23巻では、イヴァラージェが取り込んだルシアの身体に残る情報から知識之王を復元し、急速に戦闘技術を学習する。[4]
  • 「知識」が学習や経験によって得た情報や理解を指すのに対し、「智慧ちえ」は、仏教では物事の真理を見極める認識を意味する。日常語の「知恵」と意味が重なる一方、宗教的な文脈では区別して用いられる。[12][13] 情報を蓄えるだけでなく、その仕組みを理解し、能力そのものを組み替える智慧之王の働きは、この語義と重なる。概念知性がシエルへと育つ経緯も含め、「知識」と「智慧」の書き分けに知性のあり方の違いを読むことができる。ただし、これを表記の違いの理由とする解釈は、作者が明言した命名意図ではない。
  • アニメ版では、進化前の大賢者に続いて豊口めぐみが声を担当する。大賢者時代に比べ、智慧之王は声がクリアになっている。また公式サイトでは能力でありながらキャラクターとして個別に紹介されている。[14][15]

脚注[編集 | ソースを編集]

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第5巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2015年6月6日。ISBN 978-4-89637-507-7
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第18巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2021年4月8日。ISBN 978-4-86716-122-7
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第15巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2019年10月3日。ISBN 978-4-89637-923-5
  4. 4.0 4.1 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第23巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2025年11月29日。ISBN 978-4-86716-873-8
  5. 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第16巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2020年4月1日。ISBN 978-4-89637-989-1
  6. 6.0 6.1 6.2 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第7巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2016年5月5日。ISBN 978-4-89637-561-9
  7. 7.0 7.1 用語集「未来攻撃予測」”.「転生したらスライムだった件」公式ポータルサイト.2026年9月7日閲覧。
  8. 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第6巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2015年11月6日。ISBN 978-4-89637-538-1
  9. 「今更聞けないスキルの話」 #14 ヒナタ”.V-STORAGE.バンダイナムコフィルムワークス.2026-09-07閲覧。
  10. 10.0 10.1 St. Raphael, Archangel”.Vatican News.Dicastery for Communication.2026-09-07閲覧。
  11. 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第11巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2017年12月13日。ISBN 978-4-89637-678-4
  12. 知恵”.コトバンク.2026-09-07閲覧。
  13. 離れることのない教え”.浄土真宗本願寺派.2026-09-07閲覧。
  14. 大賢者”.「転生したらスライムだった件」ポータルサイト.2026-09-07閲覧。
  15. 智慧之王(ラファエル)”.「転生したらスライムだった件」ポータルサイト.2026-09-07閲覧。

関連項目[編集 | ソースを編集]

外部リンク[編集 | ソースを編集]

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