嫉妬之王
嫉妬之王(レヴィアタン)は、ヴェルザードがかつて所有していた究極能力である。対象の能力を自身より低い段階へ引き下げ、その際に失われたエネルギーを吸収する「降格吸収」を中核とする。[1]
| 嫉妬之王 | |
|---|---|
| 読み | れゔぃあたん |
| 外国語表記 | Leviathan |
| 種別 | 究極能力 |
| 系統 | 大罪系[注 1] |
| 過去の所有者 | ヴェルザード |
| 進化後 |
|
| 状態 | 進化により消失 |
| 初登場 | 書籍:第22巻 |
| 備考 |
第23巻で「 |
概要[編集 | ソースを編集]
ヴェルザード自身の強い願望から生まれた大罪系の究極能力。「降格吸収(アブソーブ)」によって対象の能力を自身より下へと劣化させ、その差分に相当するエネルギーを吸収する。[1]
相手を弱体化させるだけでなく、その力を自らのエネルギーへ変換するため、戦闘が長引くほど相対的な優位を築きやすい。絶対的な防御を担う「忍耐之王(ガブリエル)」とは性質が大きく異なり、ヴェルザードに攻撃面での新たな切り札を与えた。
書籍第23巻では「忍耐之王」と統合され、新たな究極能力「氷神之王(クトゥルフ)」へ進化。本能力は独立した究極能力としては消失した。[2]
獲得・進化[編集 | ソースを編集]
ヴェルザードは、兄ヴェルダナーヴァから認められたギィ・クリムゾンに強い関心を抱き、かつて自ら戦いを挑んだ。その後はギィの傍らに留まったが、自分の想いに気付かない彼に不満を抱き、ルドラ・ナム・ウル・ナスカとの勝負を心から楽しむ姿を見て嫉妬を募らせていく。[1]
「もっと強ければギィに認めてもらえる」という願いは長い年月をかけて膨らみ、その感情が形となって「嫉妬之王」が生まれた。書籍第22巻でその存在と獲得の背景が明らかになり、ギィとの決戦では隠していた切り札として使用している。[1]
「嫉妬之王」はヴェルダナーヴァから授けられた「忍耐之王」と異なり、ヴェルザード自身の願望から生まれた能力である。この違いは後に重要な意味を持ち、相反する二つの究極能力を持つことで、「正義之王(ミカエル)」の「天使長の支配(アルティメットドミニオン)」に完全には絡め取られずに済んでいたことが第23巻で明かされている。[2]
しかし、復活したヴェルダナーヴァと敵対するにあたり、彼自身が創造した「忍耐之王」を残したままでは危険だと判断される。ヴェルザードも「嫉妬之王」を「忍耐之王」へ干渉させ、自力で能力の再構築を試みたものの、完成された天使系究極能力を変質させることはできなかった。
そこでリムル=テンペストがヴェルザードを一時的に取り込み、シエルが「能力改変(オルタレーション)」を実行。「忍耐之王」と「嫉妬之王」は統合され、「氷神之王(クトゥルフ)」へ進化した。[2]
能力[編集 | ソースを編集]
権能[編集 | ソースを編集]
降格吸収 - 対象の能力・性能を自身より低い段階へ引き下げ、その際に失われたエネルギーを吸収する「嫉妬之王」の権能。[1]
- 敵を弱体化させながら自身の消耗を補えるため、一つの権能で攻撃・弱体化・エネルギー回収を同時に行える。
- 単に相手の魔素量を奪うだけではなく、戦闘能力そのものを格下げすることが最大の特徴である。
性質・制約[編集 | ソースを編集]
「嫉妬之王」は、相手を自分より下へ引きずり下ろすことを本質とする。圧倒的な力で相手を上回るのではなく、相手側を劣化させたうえでそのエネルギーまで取り込むため、ヴェルザードの高い基礎能力と極めて相性がよい。
「忍耐之王」が状態を固定して変化を拒む防御的な能力なのに対し、「嫉妬之王」は敵の状態そのものを悪化させる攻撃的な能力であり、両者は対照的な性質を持つ。この相反性は「天使長の支配」への対抗にも利用された。[2]
また、ギィは書籍第22巻の戦闘中に「嫉妬之王」を解析しており、能力そのものが絶対的な切り札というわけではない。[1]
使用例[編集 | ソースを編集]
- 対ギィ・クリムゾン
- 書籍第22巻。ギィとの本気の戦いに備えて隠していた切り札として「嫉妬之王」を使用した。[1]
- ヴェルザードは自身の「停止」、「忍耐之王」の「固定」、そして「嫉妬之王」の力を組み合わせた大技「冷極消失凝収覇(ホワイトアウトアブソーブ)」を放つ。しかしギィはこれを受け切り、戦闘中に「忍耐之王」と「嫉妬之王」の双方を解析している。
- 「天使長の支配」への対抗
- 「嫉妬之王」はヴェルザード自身から生まれた大罪系能力であり、ヴェルダナーヴァ由来の天使系能力「忍耐之王」と相反する性質を持つ。
- ヴェルザードはこの二つを利用することで、ミカエルの「天使長の支配」から逃れ、フェルドウェイ達に自身の状態を悟らせないようにしていた。[2]
- 「忍耐之王」との相互干渉
- 書籍第23巻。ヴェルザードは「嫉妬之王」を「忍耐之王」へ作用させ、二つの能力を相殺・統合することで支配の危険を取り除こうとした。[2]
- 自力では究極能力そのものの進化には至らなかったが、最終的にシエルの「能力改変」によって完全に統合され、「氷神之王(クトゥルフ)」が誕生した。
所有者[編集 | ソースを編集]
- ヴェルザード
- 竜種の一柱「白氷竜」。兄ヴェルダナーヴァに認められたギィ・クリムゾンへの嫉妬を発端に、長い年月をかけて募らせた想いから「嫉妬之王」を獲得した。[1]
- 第23巻で「忍耐之王」と統合され「氷神之王(クトゥルフ)」へ進化したため、現在は所有していない。[2]
進化・派生関係[編集 | ソースを編集]
| 区分 | 能力 | 備考 |
|---|---|---|
| 進化前 | — | ヴェルザード自身の願望から直接獲得 |
| 統合元 | — | |
| 本能力 | 嫉妬之王 | ヴェルザードが所有していた大罪系究極能力 |
| 進化後 | 氷神之王(クトゥルフ) | 第23巻で「忍耐之王(ガブリエル)」と統合 |
| 派生 | — |
余談[編集 | ソースを編集]
「レヴィアタン(Leviathan)」は、『旧約聖書』の『ヨブ記』『詩篇』『イザヤ書』などに登場する巨大な海の怪物である。巨大な蛇・竜の姿を持つ混沌の象徴として描かれ、後世には悪魔的存在とも結び付けられた。[3]
16世紀の悪魔学者ペーター・ビンスフェルトによる七つの大罪と悪魔の対応では、レヴィアタンは「嫉妬」を司る悪魔とされた。[4] そのため「嫉妬之王(レヴィアタン)」という組み合わせ自体は、この悪魔学上の対応を直接踏まえたものとみられる。
さらに、元来のレヴィアタンが巨大な海蛇・竜として描かれる一方、所有者のヴェルザードも竜種である。加えて、能力そのものがギィへの長年の嫉妬から生まれており、「大罪としての嫉妬」「竜の姿」「所有者自身の感情」の三点が自然に重なっている。作者から個々の対応まで命名意図が明言されたわけではないが、大罪系究極能力の中でも元ネタと所有者の結び付きが分かりやすい例である。
なお、伏瀬がWeb版完結後に公開した「スキル一覧」にも「嫉妬之王(レヴァアタン)」はヴェルザードの究極能力として掲載され、「悪魔系/七つの大罪」に分類されている。[5][注 2]
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]
出典[編集 | ソースを編集]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第22巻、マイクロマガジン社〈GCノベルズ〉、2025年1月30日。ISBN 978-4-86716-707-6。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第23巻、マイクロマガジン社〈GCノベルズ〉、2025年11月29日。ISBN 978-4-86716-873-8。
- ↑ “Leviathan”.Encyclopedia.com.2026-09-05閲覧。
- ↑ “Devils and Demons”.Encyclopedia.com.2026-09-05閲覧。
- ↑ “スキル一覧”.小説家になろう.HinaProject Inc..2026-09-05閲覧。
関連項目[編集 | ソースを編集]
外部リンク[編集 | ソースを編集]
- “ヴェルザード”.「転生したらスライムだった件」ポータルサイト.2026-09-05閲覧。
- “スキル一覧”.小説家になろう.HinaProject Inc..2026-09-05閲覧。
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