暴虐之王

シオンの「料理人」が進化して誕生した、因果への干渉とエネルギー相殺を特徴とする究極能力

暴虐之王(スサノオ)は、シオンが所有する究極能力である。

料理人(サバクモノ)が究極の領域へ進化した能力で、「確定結果」による因果への干渉を受け継ぎつつ、敵の力を相殺・利用する権能や時空間への干渉まで備える。書籍第21巻、ダグリュールとの戦いの最中に獲得した。[1]

暴虐之王
読み スサノオ
外国語表記 Susanoo
種別 究極能力
所有者 シオン
進化前 料理人
状態 現存
初登場 書籍:第21巻
テンプレートを表示


概要編集

シオンのユニークスキル「料理人」が進化して誕生した究極能力。

根幹にあるのは、料理人の頃から持っていた「望んだ結果を導き出す」という性質である。「確定結果」「行動改変」に加え、「虚無相殺」「幻想破壊」を獲得したことで、物理法則だけに縛られない因果への干渉がさらに強化されている。[1]

このほか「思考加速」「万能感知」「魔王覇気」「無限再生」「時空間操作」「多次元結界」を備える。書籍第21巻では、獲得直後から停止世界に適応し、ダグリュールと戦えるまでになった。[1]

獲得・進化編集

進化前の「料理人」は、一見すると料理を補助する能力だが、その本質は「確定結果」によって望む結果を現実へ反映することにある。戦闘にも応用でき、相手の防御や法則を無視しかねない危険な性質を秘めていた。

書籍第16巻では、シエルがこの能力について、究極の領域まで成長すればリムル=テンペストすら殺し得る可能性があると警戒しており、シオンの能力進化には慎重な姿勢を取っていた。[2]

転機となったのは書籍第21巻のダグリュール戦。フェルドウェイによってリムルが時空の彼方へ飛ばされ、その存在を感じ取れなくなったシオンは、強大な敵を前にして自身の無力さを痛感する。

それでも戦うことを諦めず、ヴェルドラ=テンペストから力を借りて再びダグリュールへ挑む中、「料理人」は究極能力「暴虐之王」へと進化した。[1]

能力の進化とともにシオン自身も完全な覚醒へ至り、闘神――上位聖魔霊「闘霊鬼」としての力を完成させている。

能力編集

権能編集

思考加速
思考速度を大幅に加速する。
万能感知
周囲の情報を広範囲に知覚する。
魔王覇気
覚醒魔王級の強大な覇気を放つ。
確定結果
シオンが望んだ「結果」を現実へ反映する、進化前の「料理人」から受け継いだ中核的な権能。通常の因果関係を無視して結果へ到達できるため、戦闘では極めて危険な力となる。[1]
無限再生
失われた肉体を極めて高い精度で再生する。
行動改変
「料理人」が備えていた能力を発展させた権能。個別の作用については詳しく明かされていない。
虚無相殺
相手から向けられる力を相殺し、戦闘へ利用する権能。「暴虐之王」が荒れ狂うエネルギーを制御する能力であることを象徴する力の一つ。[1]
幻想破壊
「虚無相殺」と並ぶ「暴虐之王」固有の権能。単独での詳細な作用は明らかにされていないが、「確定結果」などと併用することで因果律への強力な干渉を可能としている。[1]
時空間操作
時間と空間へ干渉する。
多次元結界
複数の次元にまたがる防御結界を展開する。

性質・制約編集

「暴虐之王」は、シオンの桁外れの身体能力を単純に強化するだけの能力ではない。相手の攻撃を相殺しながら、自らが望む結果へ因果を寄せていくことで、格上の相手とも正面から殴り合える点に強みがある。

ただし万能ではない。ダグリュールとの戦いでは、停止世界でこそ互角に近い攻防を演じたものの、通常世界へ戻ると圧倒的な存在値の差が再び表面化し、すべての攻撃を無効化することはできなかった。[1]

「能力さえあれば無条件で勝てる」のではなく、シオン自身のエネルギー量や戦闘技術が結果を左右する。

使用例編集

ダグリュール
書籍第21巻。「暴虐之王」を獲得すると同時に停止世界へ完全に適応し、ダグリュールとの戦闘を再開した。[1]
互いの攻撃を無効化し、エネルギーを奪い合う攻防となったが、ダグリュールが時間停止を解除すると存在値の差から再び劣勢となる。
そこでシオンは防御を捨て、究極奥義「真・天地活殺崩誕(カオティックフェイト)」を敢行。「確定結果」「虚無相殺」「幻想破壊」などを組み合わせた一撃によって、ダグリュールへ決定的な痛打を与えた。[1]

関連するアーツ編集

天地活殺崩誕(カオティックフェイト)
料理人」の「確定結果」などを利用して編み出したシオンの奥義。「暴虐之王」獲得以前から使用している。
真・天地活殺崩誕(カオティックフェイト)
「暴虐之王」の権能を加えて完成した発展形。「確定結果」に「虚無相殺」「幻想破壊」などを組み合わせ、通常の物理法則を超えて望む結果を導き出す。書籍第21巻でダグリュールに使用した。[1]

所有者編集

シオン
リムル=テンペストの第一秘書にして聖魔十二守護王の一人。「闘神王」の称号を持つ。
もともと怪力と剣術を武器とする近接戦闘型だったが、「料理人」の因果干渉能力によって、単なる力比べでは説明できない戦闘力を獲得していた。「暴虐之王」はその性質を究極の領域まで押し進めた能力といえる。

進化・派生関係編集

区分 能力 備考
進化前 料理人 「確定結果」などを持つシオンのユニークスキル
統合元
本能力 暴虐之王 書籍第21巻、ダグリュールとの戦いで進化
進化後
派生

余談編集

「スサノオ」は、日本神話に登場する須佐之男命(スサノオノミコト)に由来すると考えられる。『古事記』『日本書紀』ではアマテラスツクヨミと並ぶ「三貴子」の一柱であり、強大な力を抑えきれず高天原で騒動を起こして追放される一方、地上では八岐大蛇を討つ英雄としても描かれる。[3]

荒々しい力を持ちながら、いざという時にはその力で敵を打ち破るスサノオの姿は、豪快な戦い方と直情的な性格を持ちながら、リムルや仲間のためには命を懸けるシオンとも重なる。「暴虐之王」という漢字名も、スサノオの荒ぶる神としての一面を強く意識したものと考えられる。

さらに興味深いのが、同じ日本神話系の能力である。ベニマルは「陽炎之王(アマテラス)」、ソウエイは「月影之王(ツクヨミ)」を持ち、シオンの「暴虐之王(スサノオ)」と合わせて三貴子がそろう。[4][1]

神話では三柱は同じ親から生まれた姉弟・兄弟だが、作中の三人に血縁関係はない。それでも、いずれも同じ大鬼族の里を生き延び、リムルの最古参の側近となった者達である。ベニマルが軍を率いる「太陽」、ソウエイが影から動く「月」、そしてシオンが正面から敵を打ち砕く「荒神」と、それぞれの役割にも名称との相性が見える。

なお、神話ではアマテラスとスサノオの間には激しい対立も描かれるが、ベニマルとシオンは張り合うことこそあっても敵対関係ではない。この点まで神話をそのまま再現しているわけではなく、三貴子というまとまりと各人物の性質をモチーフとして取り入れたものと見るのが自然だろう。

ギャラリー編集

脚注編集

注釈編集


出典編集

  1. 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第21巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2023年10月30日。ISBN 978-4-86716-488-4
  2. 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第16巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2020年4月1日。ISBN 978-4-89637-989-1
  3. Susanoo”.Encyclopedia of Shinto.國學院大學.2026-09-03閲覧。
  4. 伏瀬『転生したらスライムだった件』 第15巻、マイクロマガジン社GCノベルズ〉、2019年10月3日。ISBN 978-4-89637-923-5

関連項目編集

外部リンク編集

  • シオン”.「転生したらスライムだった件」ポータルサイト.2026-09-03閲覧。
  • Susanoo”.Encyclopedia of Shinto.國學院大學.2026-09-03閲覧。

コメント編集

Loading comments...

外部へシェアする編集